相手を責めるつもりはないのに 傷つけてしまう…         「なんで?」が 招く誤解と改善法


「そんなつもりじゃなかったのに」──。

 

優しく話しているつもりが、なぜか相手を傷つけてしまう。

実はその原因が、何気ない「なんで?」という言葉に潜んでいることがあります。

 

本記事では、「なんで?」が招く誤解の心理的背景と、言葉を変えるだけで関係が楽になる具体的な方法、

さらにその裏にある**心の仕組み(インナーチャイルド)**について解説します。

 

 


ケース紹介|「なんで?」が引き起こしたすれ違い

外資系商社に勤める彼を持つA子さん(30代前半)のお話しです。

 

彼はアメリカやヨーロッパとの時差で働く多忙な日々。

デートの時間もなかなか取れず、A子さんは少し不満を感じていました。

 

ようやく「今夜なら会えそう」と連絡が来て、A子さんは彼の部屋で帰りを待つことに。

しかし、メールもなく、連絡もないまま夜の11時。

 

「忙しくたって、メールの1通くらいできるでしょ!」

「なんでいつもそうなの? 私の気持ちを考えてよ!」

 

責めるつもりはなくても、A子さんの言葉は“非難”として伝わり、

彼は「もう別れよう…」と口にしてしまいました。

 

A子さんは混乱します。

「え? 責めたつもりなんてないのに…どうして?」

──さぁ、何がいけなかったのでしょうか?

 

 

「なんで?」という言葉が相手の心を閉ざす理由

A子さんの会話には、ある共通点がありました。

それは、無意識に 「なんで!」を繰り返している ということです。

 

実はこの「なんで!」という言葉には、

相手を問い詰めているように感じさせてしまう心理的なクセがあります。

 

 

心理学では、質問には

オープンな質問(How/What) と、

クローズな質問(Yes/No) の2種類があるとされています。

 

【オープンな質問とは、

相手の考えや感情を引き出し、会話を深めることができる質問のこと。

相手の中から建設的なアイデアや、気づきを引き出す力があります。

 

例:「どうしたらお互いに安心できるかな?」

→ 共に考える姿勢を生み、関係が深まりやすくなる。

 

反対に、
クローズな質問】とは、

「はい」「いいえ」で答えられてしまう質問のことで、

会話がすぐに終わったり、相手が防御的になったり会話のキャッチボールがしにくくるなることもあります。

 

例:「焼肉でいいですか?」 → 「はい」……(そこで会話が終わる)

 

 

 

さて、「なんで?」は英語で言えば “Why” にあたり、

一見オープンな質問に見えますが、

日本語の「なんで?」は**「なぜ?」とはニュアンスが違う**のです。

 

「なぜ空は青いの?」 → 純粋な好奇心からの質問

「なんで連絡くれないの?」 → 責めるような口調として伝わる

 

 

 

特に日本語では、

「なんで?」が怒りや不満の文脈で使われることが多く

相手を責められているように感じさせる傾向があります。

 

その結果、

相手は自分を守るために心を閉じ、防御的になってしまうのです。

 

つまり、「なんで?」は表面上は質問の形をしていても、

実際には相手の心を閉じるクローズな質問として働いてしまうことがあるのです。

 

 

このように、A子さんの「なんで?」も、

彼にとっては「責められている」と受け取られ、

心を閉ざすきっかけになってしまったと考えられます。

 

 

 

 

 

 

「なんで?」が責め言葉に聞こえてしまう理由


多くの人は幼少期に「なんで〇〇できないの!」と、
「なんで」という言葉を使って叱られた経験があります。

「なんで、あなたはこうなの?」
「なんで、こんなこともできないの?」
「なんで、お約束を守れないの?」

「なんで、なんで、なんで、、、、、、、、」

 

このような体験がネガティブな苦しく辛い記憶として残り、

大人になっても「なんで?」を聞くと責められた感覚が蘇るのです。

 

A子さんが使っていた「なんで?」は、彼にとっては叱責の言葉に聞こえた可能性があります。

それが無意識に心を閉ざすスイッチになってしまっていたのです。

 

 

 

改善法①:「なんで?」を「どうしたら?」に変える+感情を伝える

小さな言葉の変化が、関係を大きく変えることがあります。

 

❌「なんで連絡くれないの?」

⭕「忙しいのは分かるよ。どうしたらお互いに安心できるかな?」

 

❌「なんで約束を守れないの?」

⭕「今回はうまくいかなかった理由、どう思う? 次はどうしようか?」

 

❌「なんで私の気持ちを分かってくれないの?」

⭕「私、こう感じてるの。どうしたら伝わりやすいかな?」

 

たった一語「なんで?」を「どうしたら?」に変えるだけで、

相手は責められたと感じにくくなり、

あなたの本当の思い(悲しみ・寂しさ・愛情)が届きやすくなります。

 

 

そしてもう一つ大切なのは、

「なんで~できないの?」と相手に弁解をさせるような聞き方ではなく、

自分の感情や気持ちを素直に伝えることです。

 

「連絡がなかったから、私ちょっと寂しかったわ」

「約束は守ってほしかったな。一緒に楽しみたかった。こんなとき次はどうしようか?」

「私、悲しかったな。この気持ちどうしたら伝わるかな?」

 

このように、

相手を問い詰めるのではなく**「私は〜と感じた」**という形で自分の感情を伝えると、

相手は防御的にならず、むしろ「理解しよう」と心を開きやすくなります。

 

 

 

改善法②:幼少期の「なんで」が心を閉ざすきっかけに

それでも、「分かっているのに、つい“なんで”と言ってしまう…」

そんな時は、**心の奥のインナーチャイルド(幼少期の心の傷)**が関係しています。

 

子どもの頃、

「なんでできないの!」

「なんで言うこと聞けないの!」

「なんで妹に優しくできないの!」

 

──そう言われて育つと、

心の中に「自分はダメな子なんだ」という思い込みが残ります。

 

この繰り返しによって、

子どもは傷つくたびに自分の感情を閉ざすことで身を守るようになります。

そして大人になってからも、

無意識にそのときの“防御反応”が出てしまうのです。

 

つまり、A子さんが彼に対して「なんで!」と問い詰めてしまった背景には、

かつて自分が言われて傷ついた「なんで!」の記憶が隠れているのです。

 

 

インナーチャイルドを癒していくと、

過去の“責められた痛み”がやわらぎ、

「私は悪くない」「私は愛されていい」という安心感が心に広がります。

 

そうすると、

相手を責める言葉ではなく、共感や思いやりの言葉が自然と出てくるようになります。

まるで心のブレーキが外れたように、人間関係が穏やかに変わっていくのです。

 

 

 

改善法②:幼少期の「なんで」が心を閉ざすきっかけに

それでも、「分かっているのに、つい“なんで”と言ってしまう…」

そんな時は、**心の奥のインナーチャイルド(幼少期の心の傷)**が関係しています。

 

子どもの頃、

「なんでできないの!」

「なんで言うこと聞けないの!」

「なんで妹に優しくできないの!」

 

──そう言われて育つと、

心の中に「自分はダメな子なんだ」という思い込みが残ります。

 

この繰り返しによって、

子どもは傷つくたびに自分の感情を閉ざすことで身を守るようになります。

そして大人になってからも、

無意識にそのときの“防御反応”が出てしまうのです。

 

つまり、A子さんが彼に対して「なんで!」と問い詰めてしまった背景には、

かつて自分が言われて傷ついた「なんで!」の記憶が隠れているのです。

 

 

インナーチャイルドを癒していくと、

過去の“責められた痛み”がやわらぎ、

「私は悪くない」「私は愛されていい」という安心感が心に広がります。

 

そうすると、

相手を責める言葉ではなく、共感や思いやりの言葉が自然と出てくるようになります。

まるで心のブレーキが外れたように、人間関係が穏やかに変わっていくのです。

 

 

インナーチャイルドを癒すと、言葉が変わる

インナーチャイルドの心の傷を癒していくと、

“反応”として出ていた言葉が、“選べる言葉”に変わっていきます。

 

たとえば、過去に「優しいと損をする」と学習した人は、

無意識に優しさを抑えようとして、

「なんで?」という防衛的な言葉を選んでしまいます。

 

しかし、心の奥の痛みを癒すことで、

「本当は私は優しくて、思いやりがある人なんだ」と再認識できるようになり、

自然と口から出る言葉も穏やかになります。

 

 

 

まとめ|言葉が変わると、関係が変わる

「なんで?」を「どうしたら?」に変える。

たったそれだけで、相手の反応が変わり、

人間関係が驚くほどスムーズになります。

 

それでもうまくいかない場合は、

心の奥にある“インナーチャイルドの痛み”を癒すことが、

本当の意味での改善につながります。

 

 


 「言い方を変えても、同じ場面でつい感情的になってしまう…」

それは、幼少期の記憶が“言葉の反応パターン”を作っているからかもしれません。

 

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