相手を責めるつもりはないのに、傷つけてしまうある言葉とは?


外資系商社に勤める彼を持つ
A子さん(30代前半)のお話しです。

彼女の彼は、日本時間に加え、
アメリカやヨーロッパ時間にも合わせて仕事をする毎日。
よって、非常に忙しくデートする時間もない。
本当に時間がないのです。
そんな彼にA子さんは不満を持っていました。

久し振りに食事の時間が取れそうだと彼から連絡があり、
時間がハッキリしないということなので

彼の部屋で待機していることになった。
しかし、待っているがいっこうに彼は帰ってこない。
それどころか、メールもないし、メールの返信もない、、、、、。

結局、彼からメールが来たのが夜の10時。
帰ってきたのが11時、、、、、、、、、、。

帰ってきた彼に対して
A子さんは自分の気持ちをぶちまけます。


「忙しくたって、
  メールする時間くらいあるでしょ。
  『遅くなる』の4文字でいいのよ!
 なんでメールすらできないの?」


「ごめん」


「ひとりで待っているんだから、
 そんな気持ち考えてよ。
 なんで、そんなことも考えられないのかな?」


「本当にごめん。
 アメリカのお偉いさんとビデオ会議で、、、、」


「ごめんごめんって、
 本当に私の気持ち分かってるの?
 なんで、いつも謝ってばかりでちっとも改善しないじゃない。
 なんで、あなたはいつもこうなのよ!!!

 私の事、愛してないってことなんでしょ。
 なんで、いつもこうなるかな〜」

 

「そんなことないさ。

 お前のことは心から大切にしたいと思っている」



「だったら、
 仕事仕事って、
 なんで、わたしのほうをもっと向いてくれないの!!」


「オレはオレなりに、精一杯やっているつもりだよ。
 男だから仕事も大切なんだよ。
 なんで、なんで、なんで!!!
 そうだよな。オレが全部悪いんだよ。
 そんなに、嫌だったらもう別れよう、、、、、」


「え? 別れるとかそんな話しじゃなくて、、、
 ただ、自分の気持ちを正直に言っただけなのに、、、
 え? なんで別れるとか言うの、、、、、汗 」


A子さんは彼を責めたつもりは全くありません。
ただ、正直に自分の気持ちを伝えただけだと思っています。


さぁ、何がいけなかったのでしょうか?





「なんで」という言葉は、心を閉ざす方に働いてしまう


A子さんのコミュニケーションでの問題点は、
大きくわけて2つの改善点があると思われます。


1つ目は、
「なんで」という言葉を多用しているということ。

2つ目は、
責めている気持ちはなくても、
潜在的に責めてしまっているということ。


みなさんも、この会話を読んで、
もし自分だったら「責められている」と感じるでしょうか?

私なら、
「責められている」と感じてしまいそうです。笑



では、まずは1つ目の
「なんで」という言葉を多用しているということを
ご説明しましょう。


コミュニケーションの手法で、
オープンな質問とクローズの質問というものがあります。

オープンな質問とは、
会話のキャッチボールができたり、
会話を掘下げる事ができたり、
相手を深く理解することができ、
相手の中から建設的なアイデアや
ひらめきを引き出したりすのことができる質問です。

反対にクローズの質問とは、
「はい」「いいえ」で会話がすぐ終ってしまったり、
心を閉ざしたりしてしまう質問と言われています。


例を挙げてみましょう。

「花子さん。バラは好きですか?」
「はい。好きです」

「チューリップは好きですか?」

 「いいえ。それほどでも」、、、、、、、、。

会話が「はい」「いいえ」で終ってしまい、
花子さんが一番好きな花の情報は得られないままです。
これがクローズの質問で、
花子さんの人物像を掘り下げることができず、
心を開かせてあげることもできませんでした。


しかしオープンな質問を使ったらどうでしょう。

「花子さん。どのような花が好きですか?」
「私はスイートピーが好きです」

と、「どのような」という質問を使ってみたら、
花子さんの一番好きな花に最初からたどり着くことができました。

ですから、
「では、今度、スイートピーの綺麗な公園に行きましょうか!」
など、会話が次ぎの展開に進むわけです。

彼女は心を開かせてくれたように感じ、
この人は「私を分かってくれるわ」とばかりに
相手の印象も良くなるわけです。

これがオープンな言葉を使った質問です。



さて、話しを戻して、
先ほどのA子さんが多用していた言葉に気がつきましたか?


それは、
「なんで」という言葉です。

この「なんで」がくせ者なんです。


英語で言えば「Why」となり、
通常であれば、オープンな質問として分類されています。
Whyを日本語に訳すと
「なぜ」でも「なんで」でも辞書的には意味は同じです。

なんで、空は青いんだろう?」

なんで、蟻は行列を作るんだろう?」

このようにオープンの質問の Whyである「なんで」を使えば、

分からないことを解明しようと、
百科事典を調べてみたり(ちょっと古い??)、
先生に聞いてみたりして、
頭をオープンにし進んでいこうとする言葉になります。


しかしこの「なんで」という言葉、、、。

日本人は小さい頃から
「なんで」という言葉を使って怒られることが多く、
そのトラウマから、
「なんで」という言葉は、
失敗を責められているように感じてしまう
ことがあるのです。

特に、子供が思った通りの行動をとらなかった場合に、
親や大人達が、

なんで、できないの!」
なんで、妹をいじめたの?」
なんで、お母さんの言うことを聞かないの!!」

と、潜在的に、
「あなたの行動は間違っていますよ」と、
「なんで」を多用して叱る傾向があるからです。


A子さんは、
この「なんで」という言葉を多用しているので、
彼は、彼女から責められているように感じてしまい、
オープンの質問に働くどころか、
心を閉じてしまう言葉となってしまっていたのです。

  


相手を責めないように、どのように改善したらいいのでしょう?


では《どのように》改善していったらいいでしょう?
     ↑
  (これオープンな質問です)


「なんで」という言葉を使わず、
下記のように、

「あなたが忙しいのはとってもよく分かるわ。
 メールができないのもよく分かる。
 でもいつ帰ってくるか分からないあなたを待つ時、
 私が不安にならないようにするには、
 どうしたらいいと思う? 一緒に考えない?」


このような感じで
「なんで」を Howの言葉 に変え
オープンな考え方になるように
してみることがとても大切な改善の1つの方法なのです。





「なんで」という言葉を使う私って、、、小さい頃の記憶が原因なの?


では次ぎに、2つ目の、

「責めている気持ちはなくても、
 潜在的に責めてしまっている」

ところを見ていきましょう。


まず最初に、
どんなテクニックも、
心理面が改善しなければ、テクニックは作動しない
ということを覚えておいてください。

たとえ「なんで」をオープンな質問に改善したとしても、
「なんで」を使う側に
潜在的に相手を責めている気持ちがあったり、
また、「なんで」と言われる側に、
過剰に責められているという気持ちがあるのであれば、
表面的な一時的な変化しか生まれないからです。


ですから、
「なんで」を使わないようすることに加え、
心理面を改善していくことが最善の方法となります。



私たちは、
小さい頃に、母親や父親や教や大人などから、

「なんでできないの!」
「なんで、なんで、なんで」と責められ、
小さいながら『自分が悪いんだ』と傷ついてきました。

その《小さい頃に傷ついた心の記憶》から、
二度とこの思いはしたくないと、
《痛みを避ける行動》をとるようになります。


このように、

《小さい頃に傷ついた心の傷》が、
《大人の私たちの行動に影響を与えている》ことを


インナーチャイルドといいます。


その様は、
まるで子供のようだと付けられた名前です。


このインナーチャイルドを解決することが、
責めている気持ちはなくても、
潜在的に責めてしまって、彼を傷つけてしまう
あなたの心のクセから解放される
大きな一歩に繋がるのです。


(インナーチャイルドとは?)

 

 

 


インナーチャイルドは心のブレーキを踏む


インナーチャイルドは、
無意識に心のブレーキを踏んでしまうので、
本当に欲しいものではなく、

痛みを避ける為に行動をし、
本当は欲しくないものをつかんでしまいます。


例えば、
過去にイジメられた経験があったとしましょう。
いじめられる前の私は、
優しく思いやりのある私でした。

しかし、イジメられた状況の中で、

《優しく思いやりのある私》は、
《いじめっ子になめられやすく》、
《ゆえに、いじめられ傷つく》

と、学習してしまったらどうなるでしょう?


すると、大人になった今でも、

優しく思いやりのある人 = なめられる = 傷つく


という考え方の構造ができあがり、
本当は優しくしたいのに、
無意識にブレーキを踏む方を選んでしまうという
結果になってしまうのです。

そして、ブレーキを踏んだ後に選ぶ行動は、

「なんで」
「なんで」
「なんで」

を使い、
なめられることを避けようと
親から体験で学んだ、
「『なんで』攻撃で相手を責める」という
行動を選択してしまいます。



インナーチャイルドの詳しい説明は、
こちらをご覧になって頂けると
詳しくご理解いただけると思いますが、
→ インナーチャイルドとは

私はインナーチャイルドを
ヒーリングやスピリチュアルの観点から語るのではなく、
心理学の観点から
改善していく方法をみなさまにお伝えしています。

では、具体的に、
インナーチャイルドをどのように改善するのでしょうか?

 

 


心の傷つからつくられた《セルフイメージ》を改善していく


インナーチャイルドは、

過去という昔の記憶を引きずっていますが、
その時の記憶を正確に引きずっている訳ではないのです。

心の傷になった記憶があると、
痛みを避けよういう視点から行動しようとしますので、
世の中を見る認知がねじ曲がってしまい、
大人の私たちの行動に影響を与えてしまっているのです。


ある女性の話しです。

「私には何もいいところがない」

と思い込み、
毎日が不安で落ち込んでいる女性がいます。

なぜそう思っているかと質問すると、
「誰からも必要とされないから」
と、答えてくれました。

しかし、よく考えればそんなことはないのです。

世の中は、
誰かが必要としてくれています。

彼女の娘さん、
旦那様、
お友達、
両親や家族達、
会社のスタッフ達、、、、。

しかし、彼女の中では、
「私には何もいいところがない」
「誰からも必要とされていない」
という思いは真実となっており、
そのようなメガネをかけているようなものなので、
どうしても世の中がそう見えてしまうのです。

どんなにまわりが『違う』と言ったところで、
『そうなんです』としか答えようがありません。

「私は誰からも必要とされていない」

  なぜならば、
「なにもいいところがないからだ」と、、、、、。



この「なぜならば」で組み合わさってしまった、
信念パターンとセルフイメージが
大きく心のブレーキを踏んでしまうのです。


ですからインナーチャイルド改善の為には、
まず、この「なぜならば」で強力に繋がったパターンを見つけるべく、
現在から過去へと
逆向きに認知をたどっていくことが必要となります。


この女性、
過去へと認知をたどり
インナーチャイルドを探しにいくと、
ある記憶が蘇ってきたのです。


小学生の頃、ある男の子から、
 
「お前なんて、何もいいところがないから
 学校に来てもこなくても、
 居ても居なくても関係ないんだ!」

と、いじめられていたそうです。


彼女のインナーチャイルド
(なぜならばでできた信念とセルフイメージ)
が出来上がったのは、
この記憶からだったということが分かりました。

この後、心のブレーキを解除すると、
彼女はみるみる、
自信をもった女性に変身していったのです。


このように、
本当は責めたくないのに責めてしまったり、
行動にブレーキがかかってしまうのは、
心の奥にある、
絡まった認知や信念を紐解いていったあとでなければ、
インナーチャイルドのブレーキ解除含め、
テクニックは作動しないことが分かります。

 


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相手を責めるつもりはないのに、
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